100 年以上食器を作り続けてきたニッコーは、
資源枯渇などの課題に向き合い、メーカーとして果たすべき役割を追求していきます。
BONEARTH(ボナース)は、捨てられる食器から生まれた初めての化粧砂にもなる美しい肥料です。

NIKKOの目指す陶磁器の循環社会

ニッコーでは、サーキュラーエコノミー(循環経済)の原則に沿ったさまざまな取り組みを進めています。そうしたなかで、“一つ一つ丁寧に作っているニッコー食器を、食器としての役目を終えた後も廃棄せずに、新たな形で活用したい”という社員の想いからBONEARTH(ボナース)の開発がスタートしました。

第一段階として、⼯場での⽣産過程で⽣じる規格外品から、リサイクル肥料であるBONEARTHの製造・販売を開始します。
第二段階として、今後はサブスクリプションサービス「sarasub」を含むホテル・レストランで使⽤された⾃社品の回収に取り組みます。
第三段階では、他社品を含め広く回収し、BONEARTH以外のリサイクル商品の製造販売を⾏い、より多くの⾷器の循環を⽬指します。

サーキュラーエコノミーの実現を目指す、ニッコーの取り組みについて

ニッコーが国内の自社工場で一貫製造するNIKKO FINE BONE CHINA※は、陶磁器の原料である石や粘土に加え、食肉として残った牛の骨を溶解再合成したリン酸三カルシウムを約50%含んでいます。その白さと透光性、食品衛生法に適合する安全性から、多くのシェフたちに愛用されています。

※18世紀にイギリスで誕生した高級磁器素材、ボーンチャイナ。ボーンは骨、チャイナは磁器の意味。日本工業規格(JIS) では、素地中にリン酸三カルシウムを30%以上含むものが「ボーンチャイナ」として認められています。

ニッコーでは、ボーンチャイナの原料の主成分であるリン酸三カルシウムが肥料として有効なことから、生産過程で生じる規格外品を肥料としてリサイクルする技術を確立しました。

 

【肥料登録番号:生第107121 号(農林水産省)】

2021年12月の肥料法改正により窯業の副産物が肥料登録可能になりました。また、2022年3月には石川県エコ・リサイクル認定製品(認定番号 第218号)に認定されました。

【特許番号:特許第7433484号】

2024年2月8日に、特許庁での審査の結果、特許登録されました。

  • 安全・効果が持続しやすく、花や実を育てるのに特に効果的
  • 見た目も美しく、園芸用品の化粧砂としても活用可能
  • 廃棄や埋め立てに伴う環境負荷、CO2削減
  • リンの輸入や輸送に伴う環境負荷、CO2削減
  • 現存肥料と比較して環境流出しにくいことによる環境負荷低減

ニッコーでは、天然の資源を原料としているからこそ、資源枯渇の問題に取り組んでいます。

陶磁器業界の資源枯渇の問題について

BONEARTH®️ の効果

BONEARTH は、「花や実をたくさん付けたい」場合に最適なリン酸肥料です

植物が育つ上で必要な栄養素として、「窒素・リン酸・カリウム」があり、肥料の三要素とも呼ばれています。
市販の園芸用の土には、基本的な栄養素としてこの肥料の三要素が含まれています。なかでも「リン酸」は、開花や結実を促進させ、果実の成熟や品質向上にも働きかける栄養素です。

栄養素として不可欠なリン酸ですが、適量を超えると、亜鉛、鉄、マグネシウムなどの欠乏症状を誘発し、植物の生育不良の原因になってしまいます。BONEARTH は実験の結果、植物が自らの力で根から出すクエン酸の効果により、適量のリン酸を養分として吸収することがわかりました。万が一入れすぎたとしても、成長の妨げになる心配はありません。また、持続性があるので植物に安定して養分を与えることができます。

BONEARTH の効果について・小松菜での実験データ(共同研究:石川県立大学)

(左から)ボナース混合量0%→1.3%→3.3%

BONEARTH®️ のサステナビリティ

現在国内で使用されているリン酸は、その多くを海外からの輸入に頼っており、輸入価格の高騰により肥料価格は大幅に上昇しています。これまで欠けや割れで産業廃棄物として廃棄せざるを得なかった食器をリン酸肥料として活用し、国内で循環させることで、サステナブルな肥料生産にも繋がると考えています。

ほかにも、BONEARTHにはさまざまな価値があります。

 

機能的価値
・国産の食器から作られているため、安全
・効果が持続しやすく、花や実を育てるのに特に効果的

情緒的価値 
・見た目も美しく、園芸用品の化粧砂としても活用可能

サステナビリティ価値 
・廃棄・埋め立てに伴う環境負荷・CO2削減
・リンの輸入・輸送に伴う環境負荷・CO2削減
・現存肥料と比較して環境流出しにくいことによる環境負荷削減

BONEARTH®️ の特徴・楽しみ方

特徴

 

臭わない/長期保存できる/肥料効果が長期間持続/白く映える化粧砂

BONEARTHは高温焼成して作られているので、臭いもなく、長期保存できる安全・清潔な肥料です。また、水に溶けないため、肥料効果が長期間持続し、河川流出もしにくく、環境にやさしい肥料です。ニッコーのボーンチャイナの特徴そのまま、純白で美しく、園芸用としても白く映える化粧砂としてお使いいただけます。

楽しみ方

(1)土に混ぜて肥料にする
・実や花を咲かせる植物の栄養として有効(リン酸)
・植物の根から出すクエン酸と反応し自らの力で吸い上げる
・土1リットルに対して、約20g(ペットボトルキャップ2杯程度)

(2)鉢の表面に敷き詰め、化粧砂にする
・土を隠し清潔感を演出する
・土埃が舞うのを防ぐ
 ※ 土に混ぜ込まない場合は、肥料としての効果はほぼありません(水に溶けないため、置き肥とは異なります)

<直径15cmの5号鉢(土の量1リットル)をお使いの場合>
土に混ぜ込んで使用する場合は、1回に20gを混ぜ混むと肥料として効果的です。800gのボナースは約40鉢分の量にあたります。化粧砂として使用する場合は、約15mmほどの厚みで土の上に敷くと、土が舞わずに清潔で見た目にも綺麗です。800gのボナースは約2鉢分の量にあたります。

<BONEARTHの変色について>
化粧砂としてお使いの場合、水やりの際に土の中の有機物が水の蒸発とともに上がってくることでBONEARTHが黄ばんでしまう場合があります。水やりを少し減らすか土を変えることで変色を避けることができますが、万が一変色した場合でも一晩水に浸しておくことで、除去することが可能です。

BONEARTH は、製造プロセスも含めて農林水産省によって正式に認められ、肥料として登録された商品(肥料登録番号:生第107121 号)です。許可なく食器を粉砕して土に混ぜることは、廃棄物処理法において不法投棄として、禁止されています。

BONEARTH®️ ラインナップ

  • BONEARTH (Lサイズ・800g) ¥ 1,760(税込)/ギフトパッケージ
  • BONEARTH (Lサイズ・300g) ¥ 990(税込)/ギフトパッケージ
  • BONEARTH (Lサイズ・1kg) ¥ 1,760(税込)
  • BONEARTH (Sサイズ・1kg) ¥ 1,760(税込)
  • BONEARTH (Lサイズ・20kg) ¥ 11,000(税込)
  • BONEARTH (Sサイズ・20kg) ¥ 11,000(税込)

[粒径の種類] Sサイズ:粒径1mm以下/Lサイズ:粒径1-3mm
[保証成分量] ク溶性リン酸:15.5%/ク溶性石灰:18.0%(N-P-K-Ca:0-15.5-0-18.0)

BONEARTH®️のコミュニティ

1枚のお皿から、持続可能な“食の未来”を考えるコミュニティ
メンバー募集中!

BONEARTHを起点とし、生産者から消費者まですべての人がつながり合い、楽しみながら、持続可能な “食の未来” について考えるためのコミュニティが誕生しました。

【BONEARTH CIRCULAR COMMUNITY 特設サイト】
https://www.table-source.jp/nikko-circular-lab/bonearth-circular-community/

わたしたちニッコーは、⾃社の取り組みだけでは不⼗分だと考えます。「これからも豊かな食を提供し続けたい」「資源枯渇や気候変動に立ち向かいたい」とお考えの皆さまと一緒に“食器の循環”に取り組むことで、業界全体の変革を実現します。

BONEARTHを使って野菜やお米を育てる農家さん、サステナブルな調達を目指す飲食店、サステナビリティに興味のある消費者の方々など、ご共感いただける方はぜひお問い合わせください。

公式note「ボナース研究室」

肥料としての販売に至るまでの軌跡など、BONEARTHについて詳しくご紹介しています。BONEARTHを使用した野菜や植物はどのように成長するのか、noteを読んでくださる皆さまと一緒に考えながら、今ある課題解決に取り組んでいきます。

【ボナース研究室/note】(外部リンク)

2022年度グッドデザイン賞を受賞

公益財団法人日本デザイン振興会が主催する2022年度グッドデザイン賞をBONEARTHが受賞しました。純白で美しく機能的なリン酸肥料であり、かつ地球にやさしい循環型ビジネスであることが評価されての受賞となりました。

Table Planter ™️

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「Table Planter™(テーブルプランター)」は、サステナブルな社会における新しいライフスタイルを提案するプロダクトです。ニッコーはデザインイノベーションファームである「Takram」のプロダクトデザインチーム4名とプロダクトデザイナーである鈴⽊元⽒を迎え、共同研究プロジェクトを発⾜。新しいライフスタイルを提案するプロダクト「Table Planter™」を⽣み出しました。同じ⾷卓(テーブル)の上で、⼈も植物も同じ素材の道具を使い⽣活をする新しい感覚を提案しています。

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