テキサス州オースティンを本拠地とする、オーガニック認定の食料品店「ホールフーズ・マーケット」は2021年5月26日、初めてプラントベース食品のみのトレンド予測を発表した。

ニールセンIQによるとアメリカでは、2018年時点で自らをベジタリアンと回答した消費者は6%で、ビーガンと回答した人は3%だった。ヴィーガンではないものの、プラントベース食品を積極的に食生活に取り入れようとしている人が39%いるという興味深いデータも上がっている。

そうした中、ホールフーズ・マーケットがプラントベースの商品に注目した理由は、約半数(48%)の消費者が “植物性 “と表示された商品を探しているというThe Hartman Groupの最近の調査を目にしたからだ。また、各ブランドやメーカーが消費者の興味を引くために新しい原料や製法を用いて革新し続けていることも要因になっている。

ホールフーズ・マーケットが選ぶ、夏のプラントベース・トレンド・トップ5

代替チーズの盛り合わせ
植物性チーズのメーカーが乳製品のチーズを作る方法を再現してより本格的な食感と風味を追求することで、代替チーズがグルメ化している。前菜の盛り合わせが代替チーズで彩られるほど種類は多彩だ。

すべての人のためのBBQ
今年の夏は、ベジバーガーにとどまらず、ホットドッグやイタリアンソーセージ、さらにはジャックフルーツBBQなども植物由来に。藻類を使ったケーシング(ソーセージを包む薄い膜)やヒッコリーのチップを使った燻製など、ベジタリアン向けの製品にはユニークな材料が使われているので、簡単にそして美味しく植物を料理に取り入れることができる。

子ども向けのプラントベース食品
野菜や果物を食べるのが苦手な子どもたちのために、各ブランドはナゲットやヨーグルトチューブ、スーパーヒーローをテーマにしたアイスポップなど、子どもが喜ぶ形でプラントベース食品を提供している。子どもたちに少しでも野菜や果物を食べさせようと調理に手間をかける時代は終わりつつあるのだ。

プラントベースシーフード
マメ科の植物やバナナの花などの食材が、本物の魚のフレーク状の食感に似せて使われ、フィッシュスティックやツナサンドの代わりに。シンプルな魚料理の味に新たな深みが加わることで人気になっている。

乳製品を使わないディップの作り方
乳製品を使わずに乳製品独特の味を強調したディップが登場。バターのように滑らかで広がりのあるディップとクリームチーズの代用品として、前菜などに最適だ。

ヴィーガン仕様の食材や料理を質素で味気ないと思っていた人も、これを見ればプラントベース食品の進化と豊かな食卓が想像できるのではないか。またヴィーガン人口の増加とともにヴィーガンメニューが当たり前の時代になってくるかもしれない。ホールフーズ・マーケットのトレンド予測に今後も注目したい。

【参照サイト】Whole Foods Market releases first-ever plant-based trend predictions
【参照サイト】plant-based food options are sprouting growth for retailers

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