日本では、今年10月よりコロナ禍による入国制限が大幅に緩和されたことを受けて、外国人観光客の増加が予想されている。日本を訪れる外国人観光客の目当てとして多く挙げられるのが、ラーメンや寿司などの日本食だ。

一方で、訪日ベジタリアン等を対象とした観光庁の調査によると、「菜食などのオプションがなく食べたい料理を諦めたことがある人」は55%、また「対応店でないと入店しない」と回答した人は45%もいることが明らかになった。

そうしたなか、世界的に勢いのあるシェフと評される竹田敬介氏は、2022年9月24日、カリフォルニア州モントレーパークにて、自身初のラーメンチェーンの旗艦店「Ramen King Keisuke」をオープンした。竹田敬介氏は日本よりも食の多様性が進んだアメリカへの進出に伴い、新たにジャガイモとキノコのスープを使ったヴィーガンラーメンを開発。豚骨スープラーメンやロブスターラーメンなど、従来の動物性メニューと共にヴィーガン対応メニューとして提供される。

竹田敬介シェフはフレンチ、和食などの食の世界を経て、ラーメン業界に進出し、「業界の革命児」との呼び名を持つ。食材の選び方や食器など、美味しさだけでなくインパクトのある見た目にもこだわり、テレビ東京の企画「新!東京らーめんチャンピオン」での優勝経験を含む数々の受賞歴を持つ。

現在では日本国内に21店舗、シンガポールに18店舗を展開しており、2022年10月上旬にはカリフォルニア州ウェストフィールドセンチュリーシティにアメリカ第2号店をオープンする。今後は全米展開を目指し、アメリカ国内に13店舗をオープンする予定だ。

世界と比較して、日本におけるフードダイバーシティの対応が遅れていることは明らかだ。専門店である必要はなく、今回の「Ramen King Keisuke」のようにヴィーガンやベジタリアンが選べるメニューを用意することで、今後増加する外国人観光客だけでなく、国内の新たな顧客層の獲得にも繋がるのではないだろうか。

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【参照サイト】Ramen King Keisuke Launches Throughout Southern California Serving the “Best” Ramen from Japan
【参照サイト】THE STORY BEHIND KEISUKE RAMEN KING
【参照サイト】株式会社グランキュイジーヌ 公式ホームページ
【参照サイト】THE BIGGEST RAMEN CHAIN IN SINGAPORE
【参照サイト】外務省:海外渡航・滞在 国際的な人の往来再開に向けた措置について
【参照サイト】観光庁:飲食事業者等における ベジタリアン・ヴィーガン対応ガイド

table source 編集部
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table source 編集部では、サステナビリティやサーキュラーエコノミー(循環経済)に取り組みたいレストランやホテル、食にまつわるお仕事をされている皆さまに向けて、国内外の最新ニュース、コラム、インタビュー取材記事などを発信しています。
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