米・コロラド州を拠点とするクラフトブルワリー「New Belgium」は、より多くの企業に気候変動への対策に取り組むことを呼びかけるため、気候変動によって荒廃した世界を想定したビール「Torched EarthAle」を醸造した。
このビールは、気候変動が進んだ世界でも利用できるような原料でつくられている。フレッシュホップの代わりに、ホップ抽出物とタンポポの雑草を使用している。また、麦芽だけでなく、さまざまな麦芽エキスを配合。精製水の代わりに、煙で汚染された水を使用している。技術的にはビールであることは間違いないが、味は理想とはほど遠いようだ。
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このビールの販売による収益は、気候変動に取り組む非営利団体「Protect Our Winters」に寄付される。
また、New Belgiumは、ビールの販売とともに、「気候変動の最後の呼びかけ」キャンペーンを行っている。このキャンペーンは、フォーチュン500企業に気候変動に対する計画を立てることを呼びかけるものだ。同ブランドのウェブサイトによると、フォーチュン500企業の70%は、2030年までに気候変動に対処するため具体的な計画をまだ持っていないと言う。
気候変動による異常気象や干ばつが続けば、Torched EarthAleのようなビールしか飲めない日々が現実のものとなってしまうかもしれない。手遅れになる前に、このようなキャンペーンに参加して呼び掛け、気候変動対策に取り組んでいる企業を応援していきたい。