バレンタインデーを目前にチョコレート市場が賑わっている。中でも注目したいのがヴィーガンチョコレートだ。近年、ヴィーガン、または乳糖不耐症やその他の食物アレルギーを持つ消費者の間でヴィーガンチョコレートの人気が高まっている。市場調査会社RESERARCH AND MARKETSによると、世界のヴィーガンチョコレートの市場規模は、2028年までに14.1億米ドルに達すると予想されており、2021年からの予測期間全体で14.8%のCAGR(年平均成長)を記録しているという。
そうしたなか、世界的な食品会社であるCargill(カーギル)はヒマワリを使用したヴィーガンチョコレートシリーズExtraVeganZaを発売した。このシリーズは、ヒマワリパウダーやライスシロップなどの新しいプラントベース(植物性)食材を使用した業界初のヴィーガンチョコレートだ。
通常、チョコレートを作る際には乳製品を使ったり、上白糖で甘さを加えることが多い。一方で、ヴィーガンチョコレートには動物性である乳製品はもちろん、製造過程で動物の骨炭が使用される場合には上白糖も使用できない。骨炭とは畜産動物などの骨を高温で蒸し焼きにしたもので、上白糖を精製する際、ろ過のために使われることがある。同社はヴィーガン対応のため、ヒマワリパウダーを使うことでチョコレートに滑らかなクリーミーさを、ライスシロップによって甘さと食感に「切れ味」を加えているという。
2021年にはネスレがヨーロッパでヴィーガンキットカットを発売したことが話題になった。オーストラリアやブラジルなどへの展開は決まっているものの、日本での発売は未定。世界に比べてまだまだ日本でのヴィーガンチョコレート市場は小さいといえる。発展途上の市場だからこそ、食材の組み合わせ次第でオリジナリティが出しやすいとも捉えられるのではないだろうか。
【参照サイト】Cargill’s Chocolate ExtraVeganZa
【参照サイト】Cargill Launches Vegan Chocolate Range ExtraVeganZa, First Chocolate to Use Sunflower
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