
まだ食べられる食品が捨てられてしまう食品ロス。2020年の生活者意識調査では、「コロナ禍で社会と自分の暮らしがつながっていると実感した」ことで、人々のサステナビリティ意識が高まっていることが明らかになっている。一人ひとりの意識が変化していることで、食品ロス削減の取り組みを行っている人も増加しているなか、飲食店も食品ロス問題への対応を迫られている。
政府広報は「食品ロスを減らすためには、家庭や事業者の一人ひとりが意識して、削減を目指すことが大切だ」とし、小さな取り組みからでも「まずできることから取り組むこと」の重要性を呼びかけている。
飲食店においては、まずは一つのメニューにフードロス食材を取り入れ、イベントなどで数量・期間限定で提供。調達・調理・提供までのオペレーションを把握しながら、お客さまの反応を参考にしたうえで、定番メニューとして発表するのも良いかもしれない。
2022年8月27日、フードロス食材を活用したシロップを使ったかき氷を販売するイベントが開催される。イベントを行うのは、氷の製造・加工・販売を行う「クラモト氷業」と食器メーカー「ニッコー株式会社」。どちらも石川県に本社のある創業100年を超える老舗企業だ。
かき氷にはクラモト氷業のブランド氷「金澤氷室」を使用。販売するかき氷にかけるシロップのうち「トマトと酒粕のシロップ」は、フードロス食材が原料で、石川県の「鉢花工房アンド・プラント」の販売規格外のトマトと、同じく石川県の「福光屋」が大吟醸を製造する際に出る酒粕が使用されているという。
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販売場所は、ニッコーの運営する東京富ヶ谷のジェネラルストア「LOST AND FOUND TOKYO STORE」。かき氷を提供する際には、プラスチック類や使い捨ての容器ではなく、ニッコーの石川県にある自社工場でつくられたファインボーンチャイナ製の器とスプーンが使われる。ニッコーでは⼯場での⽣産過程で⽣じる規格外品のファインボーンチャイナの食器を
「BONEARTH(ボナース)」という同社独自開発の肥料として再生する取り組みも行っている。
今回のメニューにあるイチゴ・ブルーハワイ・メロンのシロップには着色料を使用していないため、真っ白な氷に真っ白なシロップ、真っ白な器&スプーンの組み合わせは、見た目にも新しい一皿だ。
クラモト氷業 × NIKKO
「ファインボーンチャイナの器で味わう金澤氷室のじゅん・ふわ・かき氷」
【日 時】 2022年8月27日 土曜日 11:00~18:00
【場 所】 LOST AND FOUND TOKYO STORE B1フロア/〒151-0063 東京都渋谷区富ヶ谷1丁目15-12
【メニュー】
・トマトと酒粕のかき氷(食品ロスから生まれたシロップ)/600円
・棒茶ミルクかき氷/600円
・真っ白イチゴ/500円
・真っ白ブルーハワイ/500円
・真っ白メロン/500円
※50食 限定販売
氷の製造・加工・販売の他に、かき氷の移動販売店も展開するクラモト氷業だが、東京でイベントを行なうのは初めてだという。クラモト氷業とニッコー株式会社は、同郷企業というだけでなく「サステナビリティに取り組む」という同じ志を持つもの同士。だからこそ実現したのが今回のイベントだ。一つのお店だけでは実現が難しい企画も、さまざまな企業やお店、団体と取り組むことでサステビリティの実現に一歩近づくことができそうだ。
[イベント協力についてのお問い合わせはこちら]
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【関連サイト】 ニッコー株式会社公式サイト
【参照サイト】 電通:よりサステナブルな世の中へ。コロナ禍がもたらした生活者意識の「5つのシフト」
【参照サイト】 政府広報:もったいない!食べられるのに捨てられる「食品ロス」を減らそう