プラントベースホールフードという言葉をご存知だろうか。自然栽培で作られた食材に加工や精製をせず、まるごと食べることだ。

自然栽培によって育てられた食材は、化学的な肥料や農薬を使用しないため、栄養が豊富な野菜や果物のヘタや茎、皮や種まで食べることができる。また、通常は料理の過程で捨ててしまう部分まで余すところなく食べることで、食品ロス削減にもつながる。

そうしたなか、キッチン用品などの製造・販売を行うKULASIFULは、ホタテの貝殻から作られたホタテパウダーを使った洗浄剤「Shellcy(シェルシー)」の販売を開始した。

Shellcyは、年間毎年約20万トン廃棄されているホタテの貝殻を焼成して作られた、天然成分100%の洗浄剤だ。油汚れを伴う食器や調理器具の洗浄をはじめ、野菜や果物の洗浄にも使うことができる。成分は、食品に直接添加することが認められている水酸化カルシウム。同社によると、水酸化カルシウムはうどんやこんにゃくなどにも練りこまれている成分で、万が一口に入ったとしても体に害はないという。

Shellcyは農薬剥離除去に優れており、野菜や果物の表面に付着している残留農薬だけでなく、菌やウイルスまで取り除く効果がある。表面の不純物を除去することで、酸化が抑えられ、鮮度を維持できるという。他にも、Shellcyの成分である水酸化カルシウムには、野菜や果物の細胞膜を保護して固くする効果があるため、細胞内の栄養分の流出を防ぎ、シャキシャキとした食感を長持ちさせることができる。

野菜や果物の皮には、非常に豊富な栄養が含まれている。例えば、皮付きのりんごは、皮を剥いたりんごに比べて不溶性食物繊維が約1.5倍。不溶性食物繊維は、整腸効果に加え、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度を低下させる効果を持つ栄養素だ。他にも、老化防止や動脈硬化、がん予防に効果的であるとされるβカロテンは約2倍も含まれる。体内に侵入してくる細菌やウイルスを撃退し、免疫機能を高める効果を持つビタミンEは約4倍も多い。

食材をロスなくまるごと使用することは、食材の栄養を余すところなく食すことにもつながる。天然由来でありながら高い洗浄力を持つ洗浄剤を使用し、皮まで丸ごと使用したサステナブルなメニューを考案してみるのも面白いかもしれない。

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【参照サイト】 厚生労働省:『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』eJIME evidence-based Japanese Integrative Medicine

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