マイボトルの活用を後押し。約20秒で洗浄・除菌できる洗浄機の設置がスタート

マイボトル活用

プラスチックが生活に身近な製品に大量に使用されるのに伴い、廃棄量も増加している現代。こうしたプラスチックごみは大気や海洋などの環境汚染を引き起こすだけでなく、生態系にも大きな影響を与えるとして世界共通の課題となっている。

2022年に経済協力開発機構(OECD)が報告したGlobal Plastics Outlookによると、2019年の世界におけるプラスチックごみの発生量は3億5,300万トンであり、うち2,200万トンが適切な処理をされずに環境中に流出したという。プラスチックごみ問題を解決するには、リユースやリサイクルを推進するとともに廃棄物そのものを減らす工夫が必要だろう。例えば、ペットボトルの代わりにマイボトルを活用するのもひとつの手段といえる。

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そうしたなか、2025年10月12日に公益社団法人2025年日本国際博覧会協会(以下、「博覧会協会」)が実施した「持続可能な取り組みに関する表彰」にて、「象印マホービン株式会社」「株式会社中農(なかの)製作所」「株式会社スタッフ」が【資源循環部門】を受賞。3社共同による「マイボトル洗浄機」の取り組みが表彰された。

象印マホービン株式会社では、2006年よりマイボトルを繰り返し使用することでプラスチックごみ問題などの社会課題解決につなげる啓発活動を続けている。この活動を通じて明らかになってきたのが、マイボトルを持っていても使っていない人が一定数いるという実情だ。

そこで、マイボトルの活用を妨げる要因のひとつである「洗浄の手間」を解消すべく、「マイボトル洗浄機」の開発に着手。精密部品加工を行う株式会社中農製作所の技術協力を得て、試作改良を重ねてきた。さらに電化製品の設計・試作から量産までを手がける株式会社スタッフが加わり、オフィスなどでの利用を想定したコンパクト化も実現。
そして将来の実用化を目指す過程で、2025年日本国際博覧会(以下、「大阪・関西万博」)の特別参加プログラム「Co-Design Challenge」に選定され、会場内に「マイボトル洗浄機」を配置することとなった。

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10か所に設置された万博会場モデルの「マイボトル洗浄機」は、ボトルとキャップを約20秒で洗浄・除菌できる装置。丸洗いではなくボトルやキャップの内側だけを洗う仕様で、外側を拭く作業や大量の排水が発生しないよう考慮されている。また洗浄に洗剤を使った場合、環境への負荷や補充の手間がかかるほか、かえってすすぎによる水の使用量まで増えかねない。そのため、除菌・消臭効果があるとされるオゾン水を採用している。とりわけ隣接する給水機と合わせて利用することで、飲料容器のリユースを促進し、ペットボトル等のリデュースを目指す効果が期待された点も特徴だ。

大阪・関西万博が開催された2025年4月13日から10月13日までの184日間、総洗浄回数は158,488回、総CO2削減量は約12,837㎏だったという。

今回の「マイボトル洗浄機」に関する取り組みは、マイボトル利用にまつわる課題を解決し、さらなる普及を後押しするものとして高く評価された。
今後、飲食や宿泊などさまざまな企業が脱プラスチックに取り組むうえで直面している課題が、逆に新たなアイデアや取り組みのヒントにつながる可能性もありそうだ。

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【参照サイト】政府広報オンライン:海洋プラスチック問題の解決策。マイボトルやマイバッグから始めるプラスチックとの賢い付き合い方!
【参照サイト】マイボトルを持って万博に行こう!|象印マホービン
【参照サイト】「マイボトル洗浄機」|ほら、ここが象印。ZOJIRUSHI STORIES
【参照サイト】「マイボトル洗浄機」が 「持続可能な取り組みに関する表彰」(資源循環部門)で表彰

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