近年、持続可能な社会の実現に向けて「エシカル消費」への関心が高まっており、サービス業界でもサステナブルな宿泊プランやコースメニューなどを打ち出す企業が増えている。
電通が2022年に実施した調査では、「エシカル消費」の具体的な内容を知った後で自身の日常生活に取り入れたいと思うか質問したところ、全体の43.9%が「ぜひやってみたい、もしくはすでにやっている」「興味があり、やってみたい」と回答した。エシカル消費を言葉として認知するだけでなく、より多くの人が実践可能にするためには、業界を問わずサステナブルなサービスを拡充させることが重要だ。
そうしたなか、多様化するニーズに合わせた結婚式をプロデュースする「株式会社スキナ」は、サステナブルなフォトウェディングを提供するサービス「asis(エイシス)」を、2023年5月26日より運用開始した。
asisでは、「地球と人にやさしい」フォトウェディングをコンセプトに掲げている。
そのサステナブルな取り組みのひとつが、フォトウェディングで着用する衣装だ。asisのドレスやオーダースーツには、環境負荷の少ない素材を使用。古着の有効活用という観点から、アンティークドレスも用意されている。また、和装の製作にはバイオマスの循環サイクルの中で生産可能な正絹(100%シルク)を用いているところも、環境にやさしいポイントだ。
サステナブルな衣装例
- オーガニックコットンを用いたドレス
- 古着を再利用したアンティークドレス
- リサイクル素材のLOOPを用いたオーダースーツ
- バイオマスの循環サイクルの中で生産することが可能な正絹(100%シルク)を用いて作製された和装・古着を再利用したアンティークドレス
さらに、古着の下取りを通じてリサイクル活動にも取り組んでおり、次世代に婚礼文化を継承するよう積極的に働きかけている。新しい結婚祝いの形として注目されるフォトウェディングは、エシカル消費をより身近な選択肢にしてくれるだろう。
サステナブルな衣装を上手く活用するsisのアイデアは、ホテルやレストランのウェディングプランにも応用したいところだ。衣装だけでなく、ウエディングに関するさまざまなアイテムをサステナブルな視点で選択することで、エシカル消費の需要に適うプランを作ることができるだろう。メニュー表やゲストカードにサステナブルな紙を使用したり、アップサイクル食器で料理を提供したり、サブスクリプションサービスを活用したりと、アイデア次第で他店とは違う新たな提案ができそうだ。
【関連サイト】
【参照サイト】 地球と人にやさしいサステナブルなフォトウェディングブランド「asis」がグランドオープン
【参照サイト】 電通、「エシカル消費 意識調査2022」を実施 – News(ニュース) – 電通ウェブサイト