日常から抜け出し、観光名所を巡ったりリゾートステイを満喫したり、旅行は心身ともにリフレッシュできるまたとない機会だ。

コロナ禍を経て、「ホカンス」や「ロケ地巡り旅」「サウナ旅」などの新たな旅のトレンドも生まれている。なかでも注目度が高いのが「サステナブルツーリズム」だ。サステナブルツーリズムとは、訪問客や産業、環境、受け入れ地域の需要に適合しつつ、現在と未来の環境、社会文化、経済への影響に十分配慮した観光のこと。

日本を含む世界11ヵ国で実施された2022年2月の「サステナブルな旅行に関する意識調査」によると、全体の約90%の人が「旅行をする際、サステナブルかどうかを意識している」と回答。特に日本やオーストラリアの回答者は、過去2年の間でサステナブルな旅行に対する関心度が急激に高まっているという。

 

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サステナブルな旅行への関心の高まりとともに、サステナブルな取り組みを行うホテルへの人々の関心も高まっている。そうしたなかで「未来を、もてなす。」というサステナビリティコンセプトを掲げているのが「株式会社パレスホテル」だ。

株式会社パレスホテルが運営する「パレスホテル東京」では、ホテルに滞在しながらウェルビーイングな時間を過ごせる体験として、東京野菜や有機野菜などを活用した特別ディナーや環境負荷の少ない食材を厳選した朝食、国産オイルを使った特別トリートメントなどが織り込まれたステイプランを販売。記念品として持ち帰ることのできる客室のルームキーもオリジナルの木製ルームキーを採用するなど、幅広いサステナビリティに取り組んでいる。

パレスホテル東京

客室アメニティについても、サステナブルコスメブランド「Kruhi」のボタニカル石けんシャンプー、ボタニカルトリートメント、オールウェイズニューバームを採用。Kruhiのアメニティは化学物質フリーで100%自然由来成分でできており、アジア初のグリーンサロン認証を取得しており、人にも環境にも優しいアイテムだ。

2023年6月には、パレスホテル東京とKruhiがコラボレーションし、新たに食器用・手洗い石けん「キャンディフォレスト ディッシュ&ハンドソープ」が誕生。

このキャンディフォレスト ディッシュ&ハンドソープは、ホテルから出た食用油の廃油をアップサイクルして作られている。さらに、ボトルはリサイクル効率の良いアルミ素材でできており、Kruhiの既存商品の販売に使用できなかったものを活用している。食器用石けん・ハンドソープとしても、手荒れを防ぎ優しい洗い心地が特徴。人に説明したくなるコンセプトや見た目にもおしゃれな商品は、ギフトとしても人気を呼びそうだ。現在、パレスホテル東京の公式オンラインショップで購入することができる。

【パレスホテル東京】 公式オンラインショップ

パレスホテル東京

消費者のサステナビリティへの関心の高まりとともに、そうした期待に応えることはますます難易度が上がっていくだろう。

株式会社パレスホテルの「未来を、もてなす。」というサステナビリティコンセプトと、「環境にも人にも心地の良い、手のひらにのる自然」を形にするKruhiの想いが共鳴することで生まれた、コラボレーション。今回の新商品の開発は、志を共にするもの同士が協力し、それぞれの役割や機能、技術を活用することでシナジー効果が生まれた有意義な事例だと言えそうだ。

【関連記事】

ホテルのサーキュラーエコノミーを考える(1)基礎編

【参照サイト】 パレスホテル東京
【参照サイト】 パレスホテル東京:宿泊プラン「Sustainable Stay」のご案内
【参照サイト】 Kruhi
【参照サイト】 Spotlight On Sustainable Travel: Consumer Attitudes, Values, and Motivations in Making Conscientious Choices
【参照サイト】 JNTO/日本政府観光局:サステナブル・ツーリズムの推進

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table source 編集部では、サステナビリティやサーキュラーエコノミー(循環経済)に取り組みたいレストランやホテル、食にまつわるお仕事をされている皆さまに向けて、国内外の最新ニュース、コラム、インタビュー取材記事などを発信しています。
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