2021年12月、「Nœud. TOKYO(ヌー. トウキョウ)」は、「ミシュランガイド東京2022」において、「一つ星」とサステナブルな取り組みを評価する「グリーンスター」を同時に初獲得した。

Nœud. TOKYOは2020年7月、永田町駅から徒歩1分の距離にある千代田区平河町にオープンしたレストランだ。レストランの企画・デザインを行う株式会社トモダチがプロデュースとクリエイティブを手がけ、ウエディング事業を展開する株式会社タガヤが運営を行っている。

レストランのコンセプトは”オールサステナブル・フレンチ”。食を通してお客さまにSDGsを体感してもらうことを目指している。また、「食べる」という営みを、食材、種、土、生産者、地域、自然環境、健康的な暮らしなど、さまざまな生態系や循環の上に成り立っていると考え、食が描く持続的な円環「食の環(わ)」をキーワードにしている。

シェフは使用する食材全ての生産者に会い、生産方針や食材の生育環境なども聞いた上で直接買い付けを行なっている。そうした厳選食材の旬の美味しさを最大限引き出すため、提供するコース料理は毎日変わる一1種のみだ。メニューにはペーパーレスのQRコードを採用しており、食材ごとに産地と生産者の情報を読み取ることができる。

サステナブルな考えは内装にも反映されている。店内の壁は安土桃山時代の土をリサイクルしてつくられており、カウンターテーブルには地産地消の観点から国産杉が使用されている。

農林水産省の2020年度の食育に関する意識調査によると、「産地や生産者を意識して農林水産物・食品を選ぶ国民」の割合は73.5%、「環境に配慮した農林水産物・食品を選ぶ国民」の割合は67.1%だったという。農林水産省は今後5年間でそれぞれの割合を10%程度向上させることを目標としている。消費者がレストランを選ぶポイントとしても、「食材の背景がわかる」ことがますます重要になってくるだろう。

【参照サイト】オープンから1年の「Nœud. TOKYO(ヌー. トウキョウ)」『ミシュランガイド東京2022』で一つ星・グリーンスターを初獲得

table source 編集部
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