本格的な中国料理をヴィーガン仕様で。食の多様性に寄り添うディナーコースがスタート

ヴィーガン 中華

2023年以降、円安の追い風を受け右肩上がりに増え続けている訪日外国人旅行者。日本政府観光局のデータによると、同年1~6月までの外国人旅行者の累計は1,000万人を超えたという。こうしたインバウンドの需要をさらに高めるためには、日本とは異なる文化や宗教への理解や配慮が重要となる。

なかでも食習慣においては、ベジタリアンヴィーガンなどさまざまなスタイルが存在する。ヴィーガンとはベジタリアンの一種であり、完全菜食主義のこと。ヴィーガンの人は、宗教・動物愛護・環境保護・健康志向などの背景から、肉や魚だけでなく卵や乳製品、ハチミツなど動物性の食品を一切摂取しない。

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中国料理「皇華」 ホテルメトロポリタン長野

こうした、さまざまな食の多様性に寄り添う「フードダイバーシティ対応」に取り組んでいるのが「ホテルメトロポリタン 長野」だ。同ホテル2階にある中国料理「皇華(ファンファー)」では、2024年6月1日より、植物性食材のみを使用したヴィーガン ディナーコース「皇華素菜(ファンファー スーツァイ)」の提供を開始した。

「皇華」は、磐城智一氏が料理長を務めるレストラン。四川料理をベースに、香港・上海など中国各地の伝統的な調理技法を取り入れるとともに、旬の食材や自家製調味料も活用。日本人の味覚に合うようにこだわり抜いた、オリジナルの本格中華料理が揃う。

今回スタートした新しいディナーコース「皇華素菜」では、ヴィーガンやベジタリアンでも中華料理ならではの味わいと食べ応えを楽しめるところが、大きな特徴だ。コース名の「素菜」は、動物性の食材を使わない中国古来の調理法「素菜料理」にちなんでいるという。

この「皇華素菜」は通年で提供される予定で、コースメニューは、全部で16品。前菜からデザートに至るまで、野菜をベースにした旨みを味わうことができる。

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湯葉のはさみ揚げ 大豆ピリ辛ソース 蒸しパン添え

ヴィーガンに対応しながらも料理に重層な深みを出すため、油を含ませたり香味のある物で香りを足したりと、調理法を工夫。また、濃度の違う野菜の出汁とキノコから採る出汁を使い分け、繊細に味を決めている。例えば、「湯葉のはさみ揚げ 大豆ピリ辛ソース 蒸しパン添え」の大豆ソースには、魚香(ユイシャン)という調味料を使用。魚香といっても材料に魚は使われておらず、塩味や甘み、辛みなどをバランスよく備えたヴィーガン料理に仕上げているという。

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近年、さまざまなレストランでヴィーガン料理が提供されるようになってきたが、今回紹介したような、ヴィーガン仕様でありながらも本格的な中国料理のコースを楽しめるお店はまだまだ珍しい存在だ。

日本の食卓では日常的に、和食をはじめ中華、イタリアン、フレンチ、韓国、エスニックなど、さまざまなジャンルの料理がのぼる。こうした多様な食文化が根付く日本の食文化を楽しみに来日する旅行者も多い。新たな食の選択肢を提案することは、フードダイバーシティの尊重につながるサステナブルな取り組みだ。こうした取り組みが、今後の国内の観光産業活性化につながることを期待したい。

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【参照サイト】 中国料理 「皇華」-ファンファー- | 長野のホテルならホテルメトロポリタン長野【公式】
【参照サイト】 【ホテルメトロポリタン 長野】「食の多様性」に寄り添った中国料理の新メニュー ヴィーガン ディナー コース「皇華素菜」スタート
【参照サイト】 日本政府観光局訪日外客数(2023年6月推計値)

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