
環境推進国であるスイス全土で600店舗以上を展開する国内最大のスーパーマーケット「Migros」は、2021年11月にプラントベース(植物由来)のゆで卵「V-Love The Boiled」の販売を開始した。
V-Love The Boiledは、Migros社の独自開発商品で、同社の子会社であるELSA社によって生産されている。大豆たんぱく質をベースに作られており、半分に切ると、鶏卵のゆで卵のように白身と黄身に分かれているのも特徴だ。現在、チューリッヒ、バーゼル、ルツェルン、ジュネーブにあるMigrosの店舗で、1パック4個入り4.40スイスフラン(約540円)で販売されているという。
Migrosでは2020年から「V-Love」と呼ばれるプラントベースブランドを展開しており、そのすべての商品は、ベジタリアンおよびヴィーガン製品を識別するための国際的な登録記号V-Labelを取得している。すでに100種以上の商品があり、そのうち90%以上がヴィーガン対応商品だ。2020年に自社開発したひよこ豆ベースのヨーグルトをはじめ、商品群は常に拡大しているという。
近年、環境負荷やアニマルウェルフェアの観点から狭い金網の中に鶏を入れて飼育する「バタリーゲージ飼育」による卵が問題視され始めている。
一方で、日本卵業協会によると、2019年度の日本人一人当たりの年間鶏卵消費量は約337個にものぼり、メキシコに次いで世界で2番目に多いという。例えヴィーガンではなくても、多くの卵を消費する日本人だからこそV-Love The Boiledのような環境負荷が低く、アニマルウェルフェアにも配慮された新しい食材についても知っておくべきではないだろうか。
【参照サイト】 Weltneuheit: Pflanzenbasiertes Ei neu im Migros-Regal
【参照サイト】 日本卵業協会:鶏卵関係資料の集計表
【参照サイト】 The seal of quality for vegan and vegetarian products