インバウンド集客に、伝統工芸で空間を演出。着なくなった着物や帯をアートパネルに

新型コロナウイルスの感染拡大防止のための規制緩和が始まったことで期待を集めるインバウンド消費。日本食と同様、外国人ゲストにとって期待値が高い「日本の伝統工芸品」。なかでも“着物”は日本独特の色使いや繊細な絵柄から世界的な人気や知名度も高く、着物のレンタルや着付けなどの体験サービスも盛況だ。

一方で、日本の家庭には約7億枚もの着物や帯が着用されることなく眠っているといわれている。着る機会もなく、手入れが大変なうえ保管スペースも必要なため、次世代に渡らず廃棄する家庭が増えている。

マーケティングコンサルティング会社「bonobo LLC.」は、アンティーク着物・帯のアップサイクルを行う事業「i-kasu(イカス)」を運営。着物や帯をインテリア・アートパネルに加工するサービスの予約販売をクラウドファンディングサイト・CAMPFIREで2023年1月20日まで実施中だ。

今回のプロジェクトは、支援者が着なくなった着物をi-kasuに送り、特別価格で着物をインテリア・アートパネルに加工するもの。パネル製作の後に余った生地をi-kasuに提供するというオプションもあり、集まった資金の全額は着物文化を国内・海外で広める活動(材料費、発送費)に使われる。また、1月20日まで渋谷PARCO1階にあるβOOSTER STUDIOにて実際の作品を観ることができる。

i-kasuでは、着物や帯は単なる服ではなく、持ち主の大切な思い出であり、着物作家の素敵な作品であり、日本の誇る伝統文化であるという考え方をもって和服のレスキューを行なっているという。レスキューした着物や帯に第二の人生を与えるためにアップサイクルされたインテリアアイテムとして国内外で展示・販売している。着物や帯は裏地まで丁寧に加工し、「ゴミゼロ」、「廃棄着物ゼロ」を目指す。

i-kasuのインテリア・アートパネルは、公式オンラインショップでも販売されており、日本の伝統を感じさせるものからモダンなものまでデザインも豊富だ。サイズ展開も幅広いので、レストランやホテル客室の雰囲気や広さに合わせてコーディネートすることができる。衣類としての役目を終えた着物や帯の生地を有効活用しているというサステナブルな点に加え、「日本の伝統工芸品」による空間の演出は外国人ゲストにも喜ばれそうだ。

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【参照サイト】 CAMPFIRE:着物に第二の人生を!タンスで眠っている着物をアートパネルにし再生するプロジェクト

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