世界中で性の多様性を尊重する動きが高まるとともに、「LGBTQ+」という言葉も浸透している。「LGBTQ+」とは、レズビアンやゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーのほかにさまざまなセクシュアリティも含めた、性的マイノリティの総称だ。
株式会社電通が2020年12月に全国20~59歳の計60,000人を対象に行った調査によると、自身が「LGBTQ+層に該当する」と回答した人は全体の8.9%だった。この結果を見るに、自分の身近な人がLGBTQ+である可能性も決してゼロではない。LGBTQ+に対する理解を深めることが、性別にかかわらず全ての人にとって生きやすい社会の実現につながるのではないだろうか。
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そうしたなか、銀座の並木通りにあるホテル「ハイアットセントリック銀座 東京」は、「東京レインボープライド2023」の開催を記念した特別宿泊プラン「PRIDE(プライド)プラン」を、4月22日から5月8日まで提供した。提供期間は、ゴールデンウィークをLGBTQ+のイベントで盛り上げようとするプライドウィークに合わせた形だ。
「東京レインボープライド2023」は、「“性”と“生”の多様性」を祝福する祭典として4月22日と23日に開催された、アジア最大級のLGBTQ+関連イベント。PRIDEプランでは、LGBTQ+にちなんで虹色のカクテルやアイシングクッキーが用意された。カラフルで写真映えするサービスは、利用客のSNS投稿を促しやすい。PRIDEプランの内容が拡散されることで、より多くの人がLGBTQ+について考える機会を生み出せる。
・朝食
・NAMIKI667で楽しめる特別レインボーカクテル(お一人様1杯)
・オリジナルレインボーアイシングクッキー(お一人様1セット)
提供価格 : 1名¥74,635~ / 2名¥83,490~
提供期間 : 2023年4月22日(土) ~ 5月8日(月)
宿泊タイプ: スタンダード
大手ホテル企業のハイアットは「思いやりの心で相手の最高を導き出す」という理念を掲げており、同グループのハイアットセントリックでも、多様性を受け入れる取り組みに積極的だ。実際にハイアットセントリック銀座 東京では、2022年5月から7月にかけて、知的障がいのあるアーティストの作品を体感できるコンセプトルーム宿泊プランを販売している。今回の特別宿泊プランも含め、こうした「多様性の尊重」を訴える企画は、利用者の宿泊体験をより豊かにするだけでなく、ホテル業界全体のサステナビリティ向上にもつながりそうだ。
近年、「スターバックスコーヒージャパン株式会社」や「株式会社スープストックトーキョー」といったリーディングカンパニーでも、社内外でLGBTQ+に配慮した取り組みを進めている。LGBTQ+に関する課題解決に向けて消費者の意識も高まりつつあるなか、今後はホテルや旅館など宿泊施設において、サステナブルツーリズムの一環としてLGBTQ+への理解促進に向けた企画を打ち出してみてはどうだろうか。
※今回紹介した宿泊プランは、既に販売が終了しています。
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【参照サイト】 電通、「LGBTQ+調査2020」を実施 – News(ニュース) – 電通ウェブサイト
【参照サイト】 ヘラルボニーとハイアット セントリック 銀座 東京の初コラボレーション