イギリスで最も利用されている検索エンジンのGoogleが、2022年のアースデイの一環として検索エンジンに関するデータを発表した。発表によると、イギリスの人々は「持続可能な選択を行い、環境に配慮した生活へ移行すること」に関心が高い傾向にあるという。
調査によると、検索エンジンとマップでより頻繁に使用されているのが、環境負荷削減に関連する検索クエリだ。2021年3月以降、Googleマップで古着屋の検索数は5倍以上、寄付できる場所は2倍以上、廃棄物が処理できる場所に関しては86%増加。不要になった物の効率よい廃棄方法についての認識の高まりが明らかになった。

また、2022年に入って最も検索されている環境関連用語は、「ヴィーガン」「リサイクル」「廃棄物収集」「電気自動車」「ごみ処理地」の5つ。特に電気自動車の充電スタンドの検索回数は、2021年3月以降、2倍以上に上昇。子どもに持続可能性とは何かを教えるための検索も増えており、家庭全体で環境への前向きな変化を求めていることがわかる。

こうした環境意識への高まりを受け、同社はGoogleフライトに各航空ルートの二酸化炭素放出量を表示するなど、利用者が手軽に持続可能な選択ができる工夫を追加。近日中に、Googleマップに最も燃費が良いエコルートを表示する予定もあるのだとか。

Googleがサステナビリティに注力するなかで、ドイツ発のサステナブルな検索エンジンとして知られるのが、2009年に設立された「Ecosia」だ。持続可能性を経営の根幹に据え、米国の非営利団体B Labにより、社会や環境へ貢献度の高い企業の証であるBコーポレーションにも認定された。同エンジンで検索される度に植樹をしたり、余剰利益の80%を森林再生プロジェクトに寄付するなど、率先した環境活動が注目を集めている。
検索されたデータに基づき、持続可能な選択をする人々がより増えていることを示した今回の調査。既に環境に配慮した取り組みを進めているホテルや飲食店にとっては、オンライン上での発信方法を再考することが、今後の潜在顧客を集める大きなヒントになるかもしれない。

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【参照サイト】Brits Are More Climate Conscious Than Ever, According To Search Engine Data
【参照サイト】Think with Google
【参照サイト】B Lab
【参照サイト】Ecosia

table source 編集部
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table source 編集部では、サステナビリティやサーキュラーエコノミー(循環経済)に取り組みたいレストランやホテル、食にまつわるお仕事をされている皆様に向けて、国内外の最新ニュース、コラム、インタビュー取材記事などを発信しています。
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