近年、サステナブルな取り組みを行うレストランへの評価が高まっている。世界で最も知られるグルメ基準のひとつ、「ミシュランガイド」にも、2021年から〝ミシュラングリーンスター〟が新設されたことが話題になった。

そうしたなか、2022年7月18日、食のアカデミー賞として知られる「The World’s 50 Best Restaurants 2022 (世界のベスト・レストラン50 2022)」が発表され、コペンハーゲンの高級レストラン「Geranium(ゼラニウム)」が第1位に選ばれた。

Geraniumは2016年にデンマークで初となるミシュラン3つ星を獲得して以来、7年間その地位を保ち続けている。2021年に発表されたThe World’s 50 Best Restaurants2021でも、第2位にランクインした世界的な名店だ。8階に位置するレストランからはコペンハーゲン中心部のFælledparken(コモンガーデン)の庭園を見渡すことができ、季節ごとに変わる地元の食材を使った22品のテイスティングメニューが提供されている。

2022年1月には、肉料理の提供をすべて停止したことで世界中の話題となった、Geranium。肉類を使用していた看板メニューは一切なくなり、バイオダイナミック農法や有機農法による地元野菜や、デンマークやスカンジナビアの海でとれる魚介類に置き換えられた。このメニューの改変は、家では5年間肉類を食べていないという料理長Rasmus Kofoed氏のライフスタイルを反映したものだ。

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メニューの改変を発表した際、Rasmus氏はGeraniumの公式インスタグラムで、「Geraniumでは野菜や魚介類のメニューを中心とし、肉の使用は少量でした。メニューは、シェフとして、人間として、私自身がどのように進化しているかを映し出すものです。私はこの5年間、家では肉を食べておらず、新しいメニューで肉を使わないというのは必然的で、Geraniumにとっても自然な流れでした」と述べている。

The World’s 50 Best Restaurants のレーティング指標には、持続可能な食の循環を実現することを目的に2010年に英国で設立された団体、「The Sustainable Restaurant Association(サステイナブル・レストラン協会)」のレーティング指標が活用されている。この指標は、「調達・社会・環境」の3つの指針に基づいており、社会環境課題の解決に対する貢献度を可視化する指標となっている。

前年2位であったGeraniumの“肉類を一切使用しない”という、思い切った改革ののちの1位獲得。この結果は、“飲食店のサステナビティへの取り組みが、飲食店の評価に直結している“ということを明らかにしている。

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【参照サイト】The World’s 50 Best Restaurants
【参照サイト】Geranium 公式ホームページ
【参照サイト】Geranium 公式facebook
【参考サイト】Geranium 公式Instagram
【参考サイト】「世界ベスト50」で2位を獲得したレストラン、2022年から肉料理の提供を停止へ
【参照サイト】地域と共生する!レストランのサステナビリティとは?石川・輪島編【イベントレポ】

table source 編集部
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