日本初、使用済み竹割り箸をアップサイクルした家具。竹箸が織りなす幾何学的なデザインに注目

竹割り箸の家具

飲食店などで普段何気なく使用し、廃棄されている割り箸。私たちが使用している割り箸の98%は海外からの輸入品だ。

3~4年かけて成長した木材を原料に製造された割り箸は、消費者の手元に届くまで数週間かけて運ばれ、たった数時間の使用のみで大量に廃棄されている。割り箸には主に木製・竹製の2種類があり、木製割り箸は紙などに再利用されるが、竹製の割り箸は繊維が残ってしまうという問題から、再利用することが難しいとされている。

割り箸 アップサイクル

こうした問題の解決に向け活動している企業が、京都にある「TerrUP(テラップ)」だ。TerrUPでは、竹割り箸を使用したアップサイクルテーブル「TAKEZEN TABLE」を開発、販売している。

TAKEZEN TABLEの開発は、同社の代表の村上勇一氏が飲食店で働いていた際に宴会後に大量的に捨てられる割り箸を見て、「割り箸を木材という”材料”として再生できないか」と考えたことがきっかけだという。

 

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その後、割り箸卸業者や成形加工業者といった企業と協業し、使用済み割り箸の回収をはじめ、回収した割り箸の成形などの仕組みを構築しながら、竹割り箸のデザイン性・特性を最大限に活かしたアップサイクル家具を開発した。

天板は、すす竹色と白色の割り箸が自然に混ざり合った自然な木目を表現。天板の表面は、元々は割り箸だとは思えないくらいの滑らかな手触りに仕上げている。テーブル天板として一般的に使用されているメラミン化粧板と同等の表面硬度があるため、業務用での使用も可能だ。

竹割り箸の家具

天板とアイアン脚は、自由に組み合わせることができる

また、TerrUPはこの事業についてプレスリリースのなかで「割り箸が廃棄されるまでに排出されるCO2、国内の放置竹林や森林の適正な循環などを考慮すると、国産の割り箸または洗い箸が飲食店やホテルで使われることが一番です。

しかしお箸は事業形成の上で必要不可欠な存在であり、コスト面、割り箸のハンドリングの良さ、お店の雰囲気作りなどを考慮すると、全ての飲食店、ホテルにおいて国産割り箸、洗い箸に変わることは現実的に難しく、輸入の竹割り箸がゼロになることはないと考えています。このことから竹割り箸の使用期間を少しでも長くするためにこの事業をスタートさせました。」と述べている。

事業の最終的な目標としては、飲食店やホテルなどで回収された竹割り箸がもう一度同じ場所に違う商品として還っていくというサイクルを構築することを掲げている。

竹割り箸の家具

TerrUPでは、アップサイクル家具の他にもコースターやチーズプレート、カトラリーレストなどの小物も製作しており、オンラインショップInstagramで紹介している。

環境省のサイトによると、割り箸の国内使用量は年間で約250億膳にも上り、国民1人当たり約200膳を使っている計算になるという。そしてその大半が飲食店やコンビニエンスストアなどを中心に使用されている。割り箸の大量廃棄は、飲食店にとって常に身近な課題だといえる。

飲食店がTerrUPのアップサイクルアイテムを導入することは、課題解決に向けた一つの後押しになるだろう。見た目にもユニークなTerrUPのアイテムは、ホテルや飲食店を訪れたお客さまとのコミュニケーションのきっかけにもなりそうだ。「割り箸」のアップサイクルを通して、お客さまに自社の姿勢を伝えてみてはどうだろうか。

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【参照サイト】 TerrUP
【参照サイト】 環境省:「箸」から始める環境への取組

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