代替肉の代名詞ともいえる大豆ミート。一方で、大豆は食物アレルギーの原因食物としても知られている。2018年の消費者庁の報告書によると、食物アレルギーの原因食物の中での大豆の割合は1.2%とそばについで10位だった。

大豆はしょうゆや豆腐、おからや納豆などたくさんの食材に使われているが、大豆アレルギーの人はこれらを食べることができない。同じ豆類であっても、大豆とそら豆は属性が違うため、大豆アレルギーを回避するための代用食品に用いられることもある。加工もしやすく、栄養価も高い食材だ。

そうしたなか、2021年12月にフィンランド・ヘルシンキのフードテック企業Gold&Green Foodsはそら豆を使用したプラントベース(植物性)ミートPulledOats®が「SEAL Sustainable Product Award」を受賞したことを発表した。

Pulled Oats®は、北欧産のオーツ麦と、そら豆、エンドウ豆を組み合わせた、タンパク質が豊富なプラントベースミート。原材料は、オーツ麦、そら豆、エンドウ豆、油、塩とシンプルだ。また、ジューシーで噛み応えがあり、スパイスなどの調味料をよく吸収するため、さまざまなメニューにアレンジしやすいという。

アワードを主催するSEAL(Sustainability、Environmental Achievement&Leadership)はサステナビリティに貢献した企業を表彰し、リーダーシップを称えるとともに、研究資金や環境影響キャンペーンを展開する環境擁護団体だ。今回、Gold&Green Foodsが受賞したSEAL Sustainable Product Awardは、持続可能な未来のために作られた革新的でインパクトのある製品に与えられる賞。このほかにも持続可能なビジネス企業に与えられるBusiness Sustainability Awardがあり、これまでにIBM.やApple、NIKEなどの著名な企業が受賞している。

そら豆に含まれる脂質は乾燥豆100gに対して2.0gで、大豆の19.7gと比べると非常に少ない。ヘルシーな食材としても注目されるそら豆を使ったプラントベースフードは、大豆アレルギーのある人に限らず多くの人からの反響が期待できるのではないだろうか。

【参照サイト】Gold&Green Foods
【参照サイト】 SEALawards
【参照サイト】食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業報告書
【参照サイト】公益財団法人 日本豆類協会
【参照サイト】日本で食される主な豆|農林水産省
【参照サイト】大豆アレルギーの症状と対策|食物アレルギー辞書

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table source 編集部では、サステナビリティやサーキュラーエコノミー(循環経済)に取り組みたいレストランやホテル、食にまつわるお仕事をされている皆さまに向けて、国内外の最新ニュース、コラム、インタビュー取材記事などを発信しています。
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