近年、消費者一人一人の環境や社会問題への危機意識が高まるなか、多くの企業や団体がサステナビリティの実現に向けて舵を切りつつある。
まずは小さなことでも始めてみることが重要ではあるが、個々での取り組みだけでは、アイデアの幅や取り組みの規模にも限界がある。活動の正確性や進捗度合いが見えづらくなってしまい、グリーンウォッシュだと誤解を受けてしまうケースもある。
最近ではこうした目標を達成するために、各々の取り組みに加え、業種や立場を超えた視点からさまざまな意見を出し合い、“社会全体で取り組む”ことが重要視されている。
そうしたなか、食器メーカー「ニッコー株式会社」は、新たなコミュニティ「BONEARTH CIRCULAR COMMUNITY(ボナース サーキュラー コミュニティ)」を発足したことを2023年9月4日に発表した。
1908年創業の老舗の食器メーカーであるニッコーでは、捨てられる食器から生まれたサステナブルな肥料「BONEARTH(ボナース)」を開発・販売している。
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このBONEARTHを起点としたコミュニティが、今回誕生したBONEARTH CIRCULAR COMMUNITYだ。BONEARTHを使って野菜やお米を育てる生産者、サステナブルな調達を目指す飲食店、サステナビリティに興味のある消費者など、さまざまな人々がつながり合い、イベントなどを通じて楽しみながら持続可能な”食の未来”について考えるためのコミュニティ。特にメンバー登録手続きの必要はなく、誰でもさまざまな形で参加することが可能だ。
コミュニティの特設サイトも公開され、「育てる」「食べる」「つながる」という3つのワードをもとに、コミュニティで体験できることを詳しく知ることができるほか、農家やレストラン、小学校、メーカーなど業種の異なるメンバーのインタビューも見ることができる。
今後は、体験・交流イベントや、パートナー農家(肥料としてBONEARTHを採用している農家)の情報、レストランのマッチング事例の紹介など、さまざまな情報を発信していく予定だ。
【BONEARTH CIRCULAR COMMUNITY 特設サイト】
https://www.table-source.jp/nikko-circular-lab/bonearth-circular-community/
今は発足したばかりのコミュニティだが、近日中にコミュニティの活動を拡大するためのクラウドファンディングも計画中。さまざまな人との接点を増やし、サーキュラエコノミーの実現に向けた仲間作りや、ビジネスマッチングのきっかけ作りとして展開していく。
このようなコミュニティを活用し、さまざまな視点や知識を持つ人々と共に取り組み、志を同じくする仲間として交流することで、今後の“食の未来”のあるべき姿が見えてくるのではないだろうか。
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【関連サイト】 ニッコー株式会社公式サイト