2022年4月、「プラスチック資源循環法」が施行された。この法律の目的は、プラスチックの廃棄を削減し、資源としての循環を促すことだ。マイクロプラスチック問題など、プラスチックを取り巻く様々な環境問題の解決を目指す政府は、飲食店にプラスチック製の使い捨てカトラリーやストローの削減を義務付けた。有料化または紙製や木製への変更など、対策が求められている。
そうしたなか、2022年8月1日、サステナブルな暮らしを提案する「株式会社TwoTrees」は、ホテルや旅館向けに、環境に優しい素材でできたエコなアメニティグッズの発売を開始した。
TwoTreesは、ニュージーランドの美しい大自然と人々のサステナブルな暮らしからヒントを得たオンラインストア。環境に配慮した新しい選択肢を提案することで、使い捨てや廃棄物を減らし、より持続可能な社会の実現を目指している。
今回発売されるのは、プラスチックフリーの竹歯ブラシや竹クシ、竹綿棒、コットン、麦わらを使用した生分解性プラスチックカミソリなど。宿泊施設が環境に配慮されたこうしたアメニティを導入することで「環境の負荷を削減し、よりサステナブルなホテルステイへのシフトが可能になる」としている。
「プラスチック資源循環法」で削減の対象となった特定プラスチック仕様製品の12品目には、歯ブラシやクシなど今まで普通に設置されていたアメニティグッズも含まれる。TwoTreesではこの変化に対応するため、プラスチックフリーの商品を考案。廃棄時の環境負荷も小さい、エコフレンドリーなアメニティグッズの販売を決定した。
また、アメニティとして置かれている歯磨き粉にも注目し、タブレット状の歯磨き粉「denttabs.」の取り扱いも開始。
この歯磨き粉は、一錠かみ砕くことでそのまま歯磨き粉として使用できるというシンプルなもので、湿気の少ない場所に置いておけばそのままの状態で使用できる。そのため、従来のペースト状歯磨き粉に使用される、プラスチック製使い捨てチューブなどの容器ごみが削減できる。さらに水分を含まないため、輸送に伴う環境負荷の削減にも貢献する。
より環境に配慮したアメニティを通じて新たな選択肢を提供することで、ホテルのゲストが環境問題について関心を持つきっかけにもなるだろう。
また、アメリカ・カリフォルニア州では、2022年6月30日に、プラスチック削減に関する厳しい法律が施行されており、日本にも今後そうした影響が波及する可能性がある。今のうちからぜひ、プラスチックに替わるさまざまな選択肢や可能性を視野に入れておきたい。
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