新型コロナウイルス感染拡大に応じて、多くの飲食店は営業時間の短縮、宴会の自粛などを余儀なくされ、通常通りの営業ができなくなった。終息の目途が立たないなか、新たなビジネスモデルを模索している飲食店も多いのではないだろうか。また、感染症だけでなく気候変動などによる影響から資源枯渇や原材料の高騰化、そして人々の食の多様化も加わり、「食」や「飲食業」のあり方に変化が求められている。

こうした状況下で、「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」という概念が注目を集めている。サーキュラーエコノミーとは、食品や製品などの生産過程から廃棄物や汚染が出ない設計を行い、一度経済のシステムの中に投入した原材料や製品はできる限り長く使い続けることで、自然のシステムを再生していく経済のありかたを指す。

食とサーキュラーエコノミーの分野では、土壌改善につながる再生型の農業/畜産業、地産地消型のサプライチェーン、製造過程における食品残渣の再資源化やアップサイクル、バイオマスへの活用、フードロス削減、コンポスト、容器・包装の削減など幅広いテーマがあり、世界でもゼロウェイストに取り組むレストランや廃棄食材を活用したレストランなどが注目されている。

5月19日(水)に飲食業界のサーキュラーエコノミーをテーマにしたオンラインイベントが開催される。レストランのサステナビリティ推進機関・シェフ・食器メーカーという「食のサステナビリティ」に関わる三者が集結し、多様な視点から飲食店のサステナビリティとサーキュラーエコノミーについて掘り下げていく内容になっている。

開催概要

  • 日時:5月19日(水) 14時~16時(2時間)
  • 開催場所:オンライン(Zoom)
  • 参加定員:30名
  • 参加費用:無料
  • 主催:一般社団法人日本サステイナブル・レストラン協会/ハーチ株式会社 IDEAS FOR GOOD
  • お申込み:Peatixよりお申込み

当日の流れ

14:00-14:10 イントロダクション(10分)
循環型の飲食店とは?

14:10-14:25 SRAのトークセッション(15分)
なぜレストランにサステナビリティが求められているのか、SRAの紹介

14:25-14:55 レストランのトークセッション(15分 x 2社)
サーキュラーエコノミーを実践しているレストランから取り組みの紹介

14:55-15:10 NIKKOのトークセッション(15分)
陶磁器の原料枯渇の状況やサステナブルな取り組み組みの紹介

15:10-15:50 パネルディスカッション/質疑応答(40分)
循環するレストランをどうつくる?

16:00 終了・ネットワーキング(30分・任意)

こんな方におすすめ

  • これからのレストランのあり方に悩んでいる方
  • ホテルやレストランのサステナビリティに興味がある方/取り組みたい方
  • ホテルやレストランのサステナビリティ実践者から話を聞きたい方
  • サステナブルな飲食店の実践者や関心の高い方と繋がりたい方
  • サステナビリティ/サーキュラーエコノミーのテーマに興味があるかた

登壇者の紹介

下田屋 毅(一般社団法人日本サステイナブル・レストラン協会 代表理事)


日本と欧州とのCSR/サステナビリティの懸け橋となるべくSustainavision Ltd.を2010年英国に設立。英国ロンドンに拠点を置き、日本企業に対して欧州におけるCSR/サステナビリティに関するリサーチ、研修を実施。2012年より「英国CMI認定サステナビリティ(CSR)プラクティショナー資格講習」を日本にて定期開催。2018年 一般社団法人日本サステイナブル・レストラン協会を日本にて設立、英国Sustainable Restaurant Associationとの連携によりフードシステムを持続可能にするための活動を日本にて開始している。英国イースト・アングリア大学環境科学修士、英国ランカスター大学MBA修了。執筆講演多数。

大島 隆司(BOTTEGA BLUE シェフ)


名古屋にて修業後、イタリアへ渡る。イタリアの権威ある世界最高峰リストランテ「リストランテ グアルティエーロ・マルケージ」の他、イタリア各地のレストランで修業を積み帰国。料理学校の講師やパティシエの経験を積み、2010年7月に芦屋にて”ボッテガブルー”を開業。全国イタリア料理コンクールで優勝とジャーナリスト賞の2冠を獲得。その他数々の受賞歴やテレビ出演多数。

稲葉 加都彦(KIMIYU Global株式会社 エクゼクティブ・シェフ)


神戸・大阪にてフランス料理・イタリア料理を修行後、ドイツへ渡りホテル、レストランにて修業後、イタリアに渡り修業後帰国。2011年に大阪・肥後橋にて Bacciを開業。 現在ではKIMIYU Global株式会社のエクゼクティブ・シェフに就任し他に料理講師やケータリング、キッチンカーのプロデュースも手掛ける。また大阪八尾市にある自社農園を有機農家と二人三脚でFarm to tableを実践。

三谷 直輝(ニッコー株式会社 常務取締役)


慶応義塾大学卒業後、デザイン会社に入社。2013年に両親が経営に携わる陶磁器、住設機器、機能性セラミックを扱うニッコー株式会社に入社し、その後常務取締役に就任。苦境を迎える陶磁器事業の再生に向けて複数のプロジェクトを立ち上げ、2021年春オウンドメディア「table source」をリリース、同時に「Nikko Circular Lab」をスタートさせた。

モデレーター:加藤 佑(ハーチ株式会社 代表・IDEAS FOR GOOD編集長)


1985年生まれ。東京大学卒業後、リクルートエージェントを経て、サステナビリティ専門メディアの立ち上げ、大企業向けCSRコンテンツの制作などに従事。2015年12月に Harch Inc. を創業。翌年12月、世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン「IDEAS FOR GOOD」を創刊。現在はサーキュラーエコノミー専門メディア「Circular Economy Hub」、横浜市で「Circular Yokohama」など複数の事業を展開。英国CMI認定サステナビリティ(CSR)プラクティショナー資格保持者。

【参照サイト】【5/19開催】コロナの先にあるレストランの未来~飲食業界のサーキュラーエコノミーを考える~
【参照サイト】【5/19開催・オンライン】コロナの先にあるレストランの未来~飲食業界のサーキュラーエコノミーを考える~

table source 編集部
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table source 編集部では、サステナビリティやサーキュラーエコノミー(循環経済)に取り組みたいレストランやホテル、食にまつわるお仕事をされている皆さまに向けて、国内外の最新ニュース、コラム、インタビュー取材記事などを発信しています。
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