近年、アレルギー疾患を抱える人が増加している。令和元年に東京都が行った調査では、3歳までに何らかのアレルギー疾患があると医師に診断された子供は約4割もいることが明らかになっている。また厚生省食物アレルギー対策委員会によると、日本で小児期に最も多い食物アレルギーには鶏卵、次いで牛乳が挙げられている。
クリスマスまで2ヶ月弱。もうしばらくすると、街にはクリスマスソングがかかり、ホテルではケーキの予約受付も始まるだろう。一方で、従来のクリスマスケーキは動物性食品である卵やバター、牛乳が使用され、スポンジ生地は小麦粉でできている。アレルギーを持っているが故に、クリスマスや誕生日といったイベントに欠かせないケーキを食べられない子供たちは少なくない。
そうしたなか、プラントベースフードブランド「2foods」は、2022年10月18日より、プラントベースかつグルテンフリーのクリスマスケーキの予約受付を開始した。これは同ブランド初の試みで、“動物性原材料を使わずにその美味しさを実現すること“にこだわって作られた「とろけるプレミアムプラントベースショートケーキ」「濃厚プラントベースショコラタルト」の2種類を販売する。
ショートケーキを象徴するホイップクリームは試行錯誤を重ね、ホイップクリーム特有の濃厚さやコクはそのままに、植物性原料のみで仕上げることに成功。ショコラムースには、動物性ゼラチンの代わりに天然素材であるいちごのポリフェノールを使用し、従来のものに引けを取らないリッチさ、なめらかさを実現したという。また、スポンジやタルトの生地には玄米粉を使用し、グルテンフリーに仕上げられている。
プラントベースのケーキやスイーツは、従来のものと比較して味が劣るなど課題もあったが、アレルギー疾患などの理由で動物性食品が含まれたケーキを食べられない人だけでなく、誰もが美味しく食べられるケーキに仕上がっている。
2foodsオンラインショップ、店頭販売価格: 5,700円(送料別)
サイズ:5号(直径 約15cm)
「濃厚プラントベースショコラタルト」
2foodsオンラインショップ、店頭販売価格:5,500円(送料別)
サイズ:5号(直径 約15cm)
アレルギー疾患や食事制限がある人の他にも、宗教上の理由やヴィーガンであることなどを理由にプラントベースの食事を選択する人は年々増加傾向にある。家族や友人など、複数人で一緒に食卓を囲む際にメニューを分けるのはアレルゲン混入のリスクが高まるだけでなく、用意する側にとっても手間がかかり、ハードルも高い。フードダイバーシティが加速するなか、ケーキだけでなく、誰でも美味しく食べられるプラントベース食の選択肢は今後ますます重宝されるだろう。
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