近年、プラスチックごみによる海洋汚染が世界的な課題として注目されている。国内では2021年6月、使い捨てプラスチックなどの削減を目指す「プラスチック資源循環促進法」が成立し、政府は飲食店に対してプラスチック製の使い捨てスプーンやストローの削減を義務付け、有料化または紙製や木製へ変更するなど対策を求めている。

一方で、新型コロナウイルスの影響で、調理された食品を購入して家で食べる「中食(なかしょく)」の機会が増えていることで、容器などに使われているプラスチックごみが増加している。2020年に環境省が行った容器包装廃棄物の使用・排出実態調査によると、住宅地のごみステーションに排出された廃棄物の約半分(49.4%)をプラスチック類の包装容器が占めている。

そうしたなか、 ウェルビーイング事業を展開する株式会社TWOが手掛ける“ヘルシージャンクフード” をコンセプトとしたプラントベース(植物性)フードブランド「2foods(トゥーフーズ)」は、環境負荷を軽減し地球環境保全に貢献するため、現在使用しているプラスチック製の包材・容器を、2022年3月1日より紙製へ順次切り替える。この取り組みを通して、2foodsで使用している包材・容器全体の約92.5%の脱プラスチック化を実現する。2022年7月には全店での切り替えが完了予定だという。

2foods 銀座ロフト店

2foodsは、地球環境への配慮等エシカルな社会を実現するため、新たなプラントベースフードカルチャーを発信している企業だ。現在都内6か所にて店舗展開中で、ジャンクフードのようにリーズナブルで今までにないおいしいプラントベースドフードを、より消費者に近い場所で提供することで、プラントベースドフードの啓蒙、普及に取り組んでいる。今後も、未来の地球環境に向けてできることを着実に取り組むことで、お客さまとともにサステナブルな社会の実現を目指していく。

「中食」の事業のサステナブル化において一番優先順位が高い取り組みは、やはり「Reduce(減らす)」だ。2foodsのように、できるところからプラスチックを減らす企業が今後増えていくことを期待したい。

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【参照サイト】 プラントベースフードブランド「2foods」全店にて使い捨てプラスチック資材を2022年3月1日より順次紙製に切り替え
【参照サイト】 容器包装廃棄物の使用・排出実態調査の概要(令和2年度)

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table source 編集部では、サステナビリティやサーキュラーエコノミー(循環経済)に取り組みたいレストランやホテル、食にまつわるお仕事をされている皆さまに向けて、国内外の最新ニュース、コラム、インタビュー取材記事などを発信しています。
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