2024年11月18日、「一般社団法人 日本サステイナブル・レストラン協会(SRAジャパン)」は4回目となる、レストランのサステナビリティアワード「FOOD MADE GOOD Japan Awards 2024」を、ザ・キャピトルホテル 東急にて開催した。
SRAジャパン加盟レストランのなかでも特にサステナブルな取り組みを推進し、「調達・社会・環境」の3つの指針に基づくレーティングにおいても高評価を得たレストランから、審査員による審査会を経て、大賞と部門賞が決定。さらに、SRAジャパンのパートナーから授与される、特別賞(リサイクル、フェアトレード)を加えた、計6部門の受賞店舗が表彰された。
SRAジャパンは、持続可能な食の循環を実現させることを目的に2010年にイギリスで設立された団体「サステイナブル・レストラン協会(SRA)」の日本支部。サステナブルなフードシステムの実現に向けたサポートや、網羅的な指標で「食」の持続可能性をはかることで、持続可能なフードシステムの構築に貢献している。SRAジャパンのレーティング指標は食のアカデミー賞として知られる「世界のベストレストラン50(The World’s 50 Best Restaurants)」の評価指標としても使用されており、世界的な認知度も高い。
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[大賞]PIZZERIA GTALIA DA FlLIPPO
Sponsored by ザ・キャピトルホテル 東急
大賞に輝いたのは、東京都練馬区のピッツェリア「PIZZERIA GTALIA DA FlLIPPO(ピッツェリア ジターリア ダ フィリッポ)」。昨年に引き続き、2年連続の受賞。
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【大賞 ファイナリスト】
OPPLA’! DA GTALIA(東京都練馬区)
オールデイダイニング「ORIGAMI」(東京都千代田区)
antica locanda MIYAMOTO(熊本県熊本市)
cafe rest montrose(広島県福山市)
調達部門[BEST調達賞]antica locanda MIYAMOTO
熊本県熊本市のイタリアンレストラン「antica locanda MIYAMOTO(アンティーカ・ロカンダ・ミヤモト)」は、はじめてのアワードエントリーでBEST調達賞を受賞。
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【調達部門 ファイナリスト】
PIZZERIA GTALIA DA FILIPPO(東京都練馬区)
OPPLA’! DA GTALIA(東京都練馬区)
星のキッチン(東京都港区)
オールデイダイニング「ORIGAMI」(東京都千代田区)
社会部門[BEST社会賞]OPPLA’! DA GTALIA
BEST社会賞を受賞したのは、東京都練馬区にあるイタリアン「OPPLA’! DA GTALIA(オップラ!ダ ジターリア)」。
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【社会部門 ファイナリスト】
PIZZERIA GTALIA DA FILIPPO(東京都練馬区)
antica locanda MIYAMOTO(熊本県熊本市)
オールデイダイニング「ORIGAMI」(東京都千代田区)
中国料理「星ヶ岡」(東京都千代田区)
環境部門[BEST環境賞]ザ・キャピトルホテル 東急 オールデイダイニング「ORIGAMI」
BEST環境賞は、ザ・キャピトルホテル 東急のオールデイダイニング「ORIGAMI(オリガミ)」が受賞。
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【環境部門 ファイナリスト】
PIZZERIA GTALIA DA FILIPPO(東京都練馬区)
Sens & Saveurs(東京都千代田区)
OPPLA’! DA GTALIA(東京都練馬区)
antica locanda MIYAMOTO(熊本県熊本市)
特別賞[BESTリサイクル賞]千代田エリア
(ザ・キャピトルホテル 東急 オールデイダイニング「ORIGAMI」/中国料理「星ヶ岡」/日本料理「水簾」)
BESTリサイクル賞では、2024年8月1日から9月30日まで行われた飲食店から紙パックのリサイクルを広げるプロジェクト 「Food Made Good紙パック50アクション」に参加した店舗から、特に成果をあげた店舗をエリア単位で表彰。
ザ・キャピトルホテル 東急 オールデイダイニング「ORIGAMI」、中国料理「星ヶ岡」、日本料理「水簾」の3店舗と、ベーカリー部門、パティスリー部門などホテル全体で取り組みを実施した「千代田エリア」が受賞。
【リサイクル賞 ファイナリスト】
厚木エリア(フィーコ・ディンディア/ イタリアンバールDari)
茅ヶ崎エリア(ル・ニコ・ア・オーミナミ/共恵一丁目バル Oggi)
名古屋・半田エリア(ビストロイナシュヴェ/テーラ・テール半田店)
神戸エリア(RIOコーヒー神戸北野店)
特別賞[BESTフェアトレード賞]小川珈琲 本店
2024年5月のフェアトレード月間に実施された「フェアトレードミリオンアクションキャンペーン」に参加し、フェアトレード商品を使ったメニューを提供した加盟店の中から、特にすぐれた取り組みを行った店舗に対し、フェアトレードジャパンより特別に贈られる賞。
京都府京都市の「小川珈琲 本店」が受賞。
【フェアトレード賞 ファイナリスト】
BOTTEGA BLU.(兵庫県芦屋市)
haishop cafe 渋谷スクランブルスクエア店(東京都渋谷区)
くらしにツナガルHātWork(東京都武蔵野市)
テーラ・テール半田店(愛知県半田市)
ファインボーンチャイナ製の表彰プレート
各受賞者に贈られたのは、1908年創業の老舗食器メーカー「ニッコー株式会社」による表彰プレート。FOOD MADE GOOD Japan Awardsのために、石川県の自社工場で一つひとつ丁寧に作られたオリジナルプレートは、高級磁器であるファインボーンチャイナ製。同社では、工場での生産過程で生じてしまうファインボーンチャイナ製の規格外品をリサイクルし、サステナブルな肥料「BONEARTH(ボナース)」を開発・製造するなど、サーキュラーエコノミーの原則に沿ったさまざまな取り組みを進めている。
【関連記事】 世界初、捨てられる食器から生まれた肥料「BONEARTH」。洋食器の老舗ニッコーが商品化
会場のフードも、「サステナビリティ」がテーマ
アワード会場では、会場でもある「ザ・キャピトルホテル 東急」による数々の軽食とスイーツが、ブッフェスタイルで提供された。
ヴィーガンメニューをはじめ、フェアトレード食材を使ったメニュー、関東近郊の小規模農家の野菜を使った地産地消のメニューなど、どれもサステナブルなものばかり。また、令和6年能登半島地震の復興を支援するため、石川県能登産の食材や伝統食材も使用されていた。
ザ・キャピトルホテル 東急 総料理長の曽我部俊典氏は、会場の料理について「SRAジャパン加盟当初に比べ、サステナブルなメニューの考案などできることが着実に増えてきている。日本料理で出汁をとった後の昆布を洋風の粉末調味料としてアップサイクルするなど、新たな取り組みも行うことができました。今日の料理を通して、皆さんにそうした進化を感じていただき、楽しんでいただけると嬉しいです。」と述べた。
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今回の会場には、昨年よりもさらに大勢の人が来場しており、その賑わいからはSRAジャパンをはじめ加盟店やパートナーの目指す「持続可能な食の未来」の実現に共感する輪の広がりを感じることができた。受賞者を讃える場であると同時に、志を同じくする人が数多く集い、それぞれの視点から今後について語り合うことのできる貴重な機会でもあった。またきっと来年も、一年間それぞれが育てた成果を持ち寄ることができるだろう。